開催レポート:【TAKURAMIメンバー限定】公開メンタリングデー 地域の企みごとを対話を通じて磨く会
(投稿日:2021.7.29)

スタッフのりくおです!

7/27(火)に「【TAKURAMIメンバー限定】公開メンタリングデー 地域の企みごとを対話を通じて磨く会」が開催されました。このシリーズは、TAKURAMIメンバーからのTAKURAMI相談に対して、チガラボ代表の清水からたっぷりとアドバイスするスタイル。いつもの参加者同士の対話による解決というスタイルとは少し趣が異なる会ですが、より突っ込んだ視点を持ち帰ってもらうことがねらいです。

 

<本日の相談者①武藤 令子さん>

『不登校の子どもがつくるコミュニティに親ができるサポートについて』

 

不登校である娘さんが作りたい場は「スーパー空気読まなくていい会」という意味でSKYという名前のコミュニティが作りたいとのことでした。

現状のフリースクールは、アウトドア系のコンテンツが多かったり、なにもやらせないといいながら結局なにかやらせようとしたりする空気が強いと感じているようで、

インドア系の子でも居心地のいい場所、本当になにもやらせない環境をつくることによって本人は周りと無理矢理競わされたりすることなく感性のままに自己表現できるようになるのではないかと考えているそうです。

 

清水に聞きたいことは、

・他のフリースクールにはない、インドアな娘の興味にあったこどもを集めるには?

・管理者である私が身につけるべきスキル

・やらせないけど、能動的な場所作りの方法がわからない

でした。

 

【清水からのアドバイス】

①誰のためにやるのか?具体的にどういう変化が起こればいいのか?

このTAKURAMIによって誰のためになるのか、具体的にどういう変化がおこればいいのでしょうか?それはおそらく学校にいけるようになることがゴールではないと思います。ではゴールはどこなのでしょうか?

変化のプロセスの中で、どこのフェーズ(トラウマや傷ついている状態から脱するのか、なんなのか)にアプローチするのかで必要なことは変わってくると思います。そのフェーズの子に対してどんな経験をさせてあげることが適切なのでしょうか?前提として、社会から守りすぎてしまうと一生周りに適応することができなくなってしまうため、どこかのタイミングで卒業があると思っています。

 

②競わせないことを担保していいのか?

本当に競わなくていいことを担保していいのでしょうか?例えば徒競走のように多様性のない中で競争させることは反発を生むかもしれませんが、逆走OK、飛んでもOK、なんでもありのルールの中で競うことは多様性をむしろ許容しているので、自由な発想で伸び伸びと競い合うことができると思います。大事なことは競わせないことではなくて、できるだけ自然な状況においたうえでどんな変化を起こすのかを観察してあげることだと思っています。

例えば食事の仕方や遊びの仕方などでも個性は現れるものです。何かを用意してあげることによって前提や制限をつくってしまう危険性があります。よかれと思って補助をしてあげることによってその子の自然な成長を妨げてしまうことがあるのです。他者との比較によって自分の強みや個性を自覚することは大いにあるので、競い合うことは必ずしも悪ではないのではないかと思います。

 

<本日の相談者② 小島 敏之さん>

『湘南で“ミニデジ”芝居を使って、緩〜く資産管理を勉強する』

 

9月のチガラボチャレンジでも発表する機会があり、今回はその発表をブラッシュアップしたいということで本番と同じ内容で発表していました。

前半は自己紹介、後半は資産管理のプレゼンという構成でした。(詳細はチガラボチャレンジまでお楽しみに)

 

【清水からのアドバイス】

①なぜミニデジ芝居という手段なのか?それを敏之さんがやる理由は?

人生迷っている人にこの知識を届けることによって選択肢が増える、主体的に生きられるようになるということがゴールということでしたが、そこにはどのような背景があるのでしょうか?ミニデジ芝居を敏之さんがやる意味やご自身の行動哲学を聞き手に伝えることによって、頭の中の疑問が解消され、本題が頭の中に入りやすくなると思います。

 

②何を伝えたいのか?どんなムーブメントを広げていきたいのか?

資産管理術を教えたいのではなく、敏之さんのミニデジ芝居をきっかけにそれぞれが自分なりに学びの手段をつかんでそれを今度は別の人に伝えるという、「学び合いの場」「ペイフォワードの循環」をつくりたいのではないかと思います。

ミニデジ芝居のようなコンテンツが先行する場合、「コンテンツを学ばせたい人」という誤解を生む可能性があります。「あなたに主体的に生きて欲しい」と、主体性を強要してしまっては本末転倒になってしまいます。イメージは自分の考えを受けとってほしいと提供するのではなく、学びをその場に「置く」意識を持つと強要するような印象を聞き手が持つことはなくなると思います。カリスマ講師が開催するセミナーのヒエラルキー的・権威的な場ではなく、年齢や社会的地位に関係なくどなたでも対等に学び合いができる場が作れたらいいですね。

 

<観覧された方の感想>

・自分も共通する部分が多いTAKURAMIだったので、どこかでご一緒できたらと思いました!

・自分は先入観を持っていなかったつもりだったので、そこを問いによって客観的にみてもらえて自分の現在地がわかってよかったです。

・このような場を通じて色々な方と関われることが日々学びになっています。今後ともよろしくお願いします。

次回の公開メンタリングは8/31(火)19:00~です。相談側、観覧側どちらのお申し込みも受付中です!ご興味ある方はぜひご参加ください!

HP:https://chiga-lab.com/event/7082/

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