開催レポート:【チガラボLife&Work】空き家活用についてワクワクしながら考える会⑰
(投稿日:2019.6.30)

こんにちは!社会人インターンの京香です。

一緒に企画運営していくのは、藤沢市で空き家活用に取り組んでいる「NPO法人すまいる」の福田徹さんです。毎回初めての方にも分かりやすく活用の前に”空き家がなぜ問題になるのか”という土台のお話からスタートし、続けてゲストトークの空き家活用についてワクワクしながらみんなで考えます。

 

【いかに空き家にしないか…政策が遅れている】

地震大国日本において、耐震に関する法律の移り変わりにより建築年数によって売れない(崩しても建てられない)問題、建物の所有者不在でいろんな意味で片付かないことによる貸せない問題が発生しています。これらの結果空き家が放置され、ごみの不法投棄や放火のリスクがあるとクレームが行政に上がってくるものの、法律的に対応できる手立てはないそうです。予防策として所有者と利用希望者をマッチングさせる「空き家バンク」という制度もありますが、双方登録しないことには始まりません。所有者の意思決定が出来るうちにどう手を打つかが鍵になります。その突破口の1つとしてペット信託があります。自分が世話できなくなった時のペットの飼育について相談されるとき、家の話も同時に考えるきっかけになるそうです。最後に空き家を活用した事例で少しワクワクしてみましょうと、シングルマザー向けのシェアハウス・ペアレンティングホームを紹介。NPO法人すまいるが藤沢市と協働して住宅のセーフティネットとして取り組んでいて、お仲間募集中とのことでした。

 

【西鎌倉コワーキングスペース 夏のオープンに向けてお知恵を拝借】

今回のゲストトークは西鎌倉在住の肥後さんと野間さんです。現在進行形で、空き家を活用して「西鎌倉でコワーキングスペースを立ち上げる」事業を夏のオープンに向けて進めています。自治会長や連合会会長の経験を経て地域にはまったお二人は、「気の合う仲間と楽しいことをしたい!」とご近所の方と西鎌倉CONNECT合同会社を始めました。地域密着型で、気楽に集う場づくりがしたい、神社を盛り上げたい、モデル事業を展開してみたいとやりたいことは出るものの、単なる飲み処、お休み処にはしたくない…。他のコワーキングスペースと比較検討したものの、実際西鎌倉で運営するには、利用料金の設定や営業時間、レイアウトもどうしたらいいんだろう…。山盛りの困りごとをそのまま皆さんにお知恵を拝借したいとやってきました。

 

【参加者からのご意見】

・ターゲットを明確にした方が考えやすい。

 元気な高齢者やNPO活動の交流会として貸し出す。

 地域貢献枠を設け活動してもらい、地域に根差していることをアピールする。

・情報ステーション・ガイドセンターの役割はどうか。

 神社を中心に西鎌倉の内外を繋ぐ。

 住民は意外と近所の楽しさを知らない。住人以外は神社や祭りに興味があるのではないか。

・コワーキングスペースを西鎌倉でやる必要性は何か再度確認した方が良いのではないか。

・他のコワーキングスペースがやっていることを拝借しながら、特性を出していく。

・クラウドファンディングをして、どんな方に応援してもらえるのか客層をみる。

・利用対象となりそうなフリーランスはどれくらいいるのか。他と差別化するなら装飾やレイア

 ウト等に投資して「行ってみたい」と思わせることも必要。

 

【腹をくくった人は強い!】

高齢化率は高いが、地域にこだわりをもって住んでいる方が多いという西鎌倉。お二人は利用するターゲット層について「あえて触れなかったがやはり指摘されてしまった」と他のご意見も真摯に受け止めたいとの感想でした。そこで、コワーキングスペース設立の先輩チガラボ清水よりチガラボ設立当初のあれこれをさらっと振り返り、初めは違う名前でスタートし、ロゴを入れたグッズなんかも予定していたとか。チガラボでは、属性としてターゲットを決めているのではなく、新しい人やコトとの出会いを求めている人、何かやりたい人、それを応援したい人、といった心理状態によってターゲティングされていること。属性はバラバラで、さまざまな出会いによって来る人が変化していく…そこが面白いとエールを送りました。夏は目の前、戻れないし、前に進むしかない!決意を新たにしたお二人の西鎌倉コワーキングスペースに注目です!

【気持ちのバトンタッチ現象】

チガラボの「参加者の変化」と言えば、こうもやりたいと思っていたことをカタチにしている人を見ると次は自分!と行動しだす「気持ちのバトンタッチ現象」です。会終了後に壁に貼りだされたTAKURAMIボードを見ていた参加者に何気なく声をかけると、遠慮気味に「企画の発表者はすぐに決まるんですか?」と質問。「しばらく決まっていなくても、いつもどなたか手をあげています。今回の様に具体的に決まっていなくても、口に出すことで気持ちの整理が出来るようですよ」と伝えると、活用したい物件があり、同じ参加者がプレゼンのサポートしていいよと言ってくれているとのこと。今すぐにではなくても、見えないバトンがちらついている様子。そんな「気持ちのバトンタッチ現象」が西鎌倉でも起きるといいなぁとワクワク考えちゃいました。

 

最後になりましたが福田さん、肥後さん、野間さん、そして、参加者の皆様ご参加いただきありがとうございました。次回は7月18日(木)です。