開催レポート:【チガラボWork&Life】湘南のゲストハウス運営者と民泊について考える会
(投稿日:2017.11.12)
【湘南の”泊まる”を考える】
こんにちは、スタッフの凱一郎です。11月11日(土)、「【チガラボWork&Life】湘南のゲストハウス運営者と民泊について考える会」が開催されました!
今回のテーマは「民泊」。住宅の一部または全部を活用して宿泊サービスを提供する「民泊」は日本でも近年広がりを見せ、2017年4月時点で日本全国におよそ47,000件の物件がAirbnb(民泊仲介業者)のサイトに掲載されています。
ですが、その実態を知る機会は多くはありません。そこで今回は、民泊開業をサポートする行政書士の田野井麻美さんに法律面の解説をいただきながら、湘南でゲストハウス・民泊を営む菅井えりかさん、平山美帆さん、そして私(米山凱一郎)の体験談や収益性について共有をしました。
田野井さんのお話の中で特に注目が集まったのは、来年6月15日に施行される「民泊新法(住宅宿泊事業法)」でした。現行法では民泊は「簡易宿所」という区分に当たり、構造設備基準や消防基準等を満たさないと営業許可が取れません。これは一般的な住宅にはハードルが高く、結果的に無許可民泊物件が多く存在してしまっています。しかし、訪日外国人観光客の増加と宿泊施設の不足を理由に、規制強化をすることができずにいます。
そこで出てきたのが民泊新法。この法律により、「年間180日以内の営業」であれば行政に届出るだけで営業ができるようになります(自治体により制限条例あり)。これにより、「年間181日以上の営業」をする物件は引き続き簡易宿所の営業許可が必要ですが、それ以外の物件の実態も把握できるようになるため、より安全な宿泊施設を提供できるようになります。
では、民泊を実際に営んでいる方は日々どのように運営し、どのような思いを抱いているのでしょうか。
茅ヶ崎市の海の近くで「ゲストハウス ユリイカ」を運営されている菅井えりかさんは、外国人6割・日本人4割の割合で宿泊客の受け入れをされています。事前に「どのような滞在をしたいか」をメッセージでやりとりし、その人に合わせたプランを立ててあげることも多いそうです。海・観光地・飲食店へいっしょに行くなど、交流ができることが楽しいと話されていました。
参考:民泊で広がる人と街のつながり(おいしい茅ヶ崎)
http://oishi-chigasaki.com/sta-north/minpaku/
平塚市や都内で民泊運営経験をお持ちの平山美帆さんは、地域内での価格破壊により宿泊客の質が下がっていることをお話しされました。ゴミの分別など家のルールを守らない方や、予約人数や日数を相談なしにオーバーする方など、マナーの悪い方もやはり一定数いらっしゃるそうです。
藤沢市で「遊行はうす」を運営している私(米山凱一郎)からは、藤沢の民泊事情・民泊をやっていて良かったことについてお話しさせていただきました。藤沢には江ノ島・鎌倉への観光客が国内海外問わず多くいらっしゃいますが、その方々と民泊を通じて出会うことで、今度は自分がその方々に会いに行くことができます。人との出会いに民泊オーナーとして何よりの喜びを感じています。
ご参加いただいた方の中にはゲストハウス・民泊を「既にやっている方」「これから始めたい方」が多くいらっしゃり、関心の高さを感じました。湘南エリアは”暮らす”イメージが強く、”泊まる”イメージはまだまだ少ないかもしれませんが、外から来る人に会うことで改めて湘南エリアの可能性について見つめ直すことができると思います。そのきっかけの1つとして、「民泊」のこれからの発展が楽しみになりました。
以上、振り返りレポートでした!