2022.9.25【チガラボチャレンジAfter】若手理学療法士が描く、”誰もがオシャレを楽しめる世界”についてみんなで考える会 イベントレポート
(投稿日:2022.10.3)
2022.9.25に【チガラボチャレンジAfter】若手理学療法士が描く、”誰もがオシャレを楽しめる世界”についてみんなで考える会が実施されました。
チガラボではやってみたいこと・密かに温めてきたことを「TAKURAMI」と呼んでおり、それがイベントなどの形でスタートできた時には、このように開催レポートを書くことで応援をさせていただいております!
今回は、発表者の川副さんはチガラボにて、2020年10月にチガラボチャレンジ(https://chiga-lab.com/report/4602/ )で発表された川副泰門さんが、その進捗と現状についてお話ししてくださいました!
ー------
<自己紹介タイム>
チガラボでは、主催者やチガラボスタッフはもちろん、イベントの参加者さんも。集まった全員が自己紹介をすることを大事にしています。参加者さんも自己紹介をしていただくことで、一緒にそのイベントの「場」をつくりやすくなったり、自然なアイスブレイクになり、会の進行がスムーズになることが多いのです。
ー------
川副さんがこのようなプロジェクトを始めたきっかけとして、大学4年時にであった義足の少年と出会い、おしゃれを楽しめる人と楽しめない人がいる事実に直面しました。
そこで、川副さんはプロセス上、除外されてきた人を巻き込んでデザインするインクルーシブデザインを取り入れることにしたそうです。
障害の有無にかかわらず着ることが出来るために、デザイン考案から当事者の方を交えて制作をしています。理学療法士の視点を活かしながらデザインに反映させています。
・夜道を歩く際には人も似つきやすいように明るい服を着ないといけなくなってしまうという要望にたいして、光が当たった際にストライプ柄が浮き出されるような特殊染料を使用
・握力が弱い方に向けて、キレイ目に見える袖口が広いシャツブラウスを提案
以上の要望をくみ取り実際にデザインに落としこむことを川副さんは行っています。
長期的な視野として、制作過程で就労支援として活用するために、1人1人の基本動作能力と要望を把握して、適材適所の作業をマッチング(縫製、裁断、梱包など)して作業を振り分けていきたいと考えています。
これらのプロジェクト拡大と認知のためにクラウドファンディングを実施しています。
川副さんの描くこのプロジェクトのゴールとして、すべての人と「ファッションショー」を行うこと!
沢山の人のおしゃれを楽しみたいというきもちを実現させていきたい!
おしゃれを楽しめない人を減らしていきたい!
ー---テーマプレゼンー--ー
川副さんのおしゃれに関心を抱いたきっかけは「目立ちたい」が始まりだった。
目立つことに対して、自己表現が成立すると考えている。
あくまでも主観なので、皆さんがファッションに対してどのように考えているのかを伺いたい。
加えて、現在進めているプロジェクトについての意見を貰いたい。
<ファッションについての参加者の意見>
・おしゃれの理想は5段階評価中4ぐらいが理想だけど、生活の中で2~3になってしまうことがある。5だと、そのおしゃれを毎日していると気疲れしてしまいそうなイメージ。一方で低すぎると自分の気持ちが下がってしまうから微調整が難しい。
・その時々で自分の着たい洋服を着れたらそれで満足する。インナーに対しても困っていたが、自分のイメージを実現させる製品を最近見つけた。服が自分の体を変えなくても良くなるから、服の力はすごい。だからこその自己表現につながると考えた。
トレンドだからおしゃれではなく、自分の満足度を上げることが大切である。
・今まで何をしてくれたらうれしかったかなと考えた時に、大学時にもらったTシャツを着てたら褒められたことがうれしかった。その経験から、自分の満足度も大事だけど、人から褒められることが満足度につながることもあると思った。
・ファッションについての考え方も変わってきていると思う。服は第2の皮膚だと考えている。自分の個性を表現したり、着心地も追求するように変化している。奇抜な服=おしゃれではなく、自分らしくいられるためのツールになっていると思う。自分の内面性を表現するために服を着ていた。
・勝負所の戦闘服がファッションのイメージ。チガラボで仕事するときはアットホームな感じの服装だったり、面接のときはスーツを着るなど、自分の気持ちを衣服でスイッチしている。
・自分自身もおしゃれにならないといけないと勝手に考えてしまって、この仕事にイメージ的に制限されてしまうことがあった。そうすると自分らしさの消失に繋がってしまう。衣服という人のイメージにつながるものが、その人の印象に連想されてしまうから、今まで着てこなかった服に挑戦しにくくなってしまう。ファッションが自己表現として成立しているからこその難しさがある。
<プロジェクトに対しての質疑応答>
Q.1着の値段はいくら?1種類の服を買ってくれる人がどれぐらいいるのかを想定しているの?
A.2万前後の高いものになってしまう。マーケットも具体的な絞りも課題になっているのでこれから考えていく予定。
Q.クラウドファンディングの目標は?リターンは?
A.200万円。メッセージ、販売の値下げ、協賛をリターンとして提供していく。
→布の切れ目を活用したハンカチの提供とかでもいいよね。
Q.1人を深堀していくのはだれ?
A.出会ってきた人と協働している。今後は多くの人の意見を収集するためのプラットフォームを創っていこうと考えている。
→困難度や深刻度に対しての意見なのか、多く寄せられた意見を拾い上げるのかはブランドとして確立するうえで重要になってくるよね。
・コアはハンディキャップを対象にしているとおもうが、ハンディキャップを持っている方々の周りの人に対してのアプローチとして、ハンディキャップを持つ人に還元していければいいかも!
・サブスクにして価格を下げてサービス提供するのはよさそう!
→定期的に利用者の声を集められて効果が大きそう。
・当事者の方はそれが解決可能な問題と思っていない可能性があるから、コミュニティ型の方が良い方向に向きそう
・価格での意見が多かったが、ユニクロの値段で売らないで!!!
→値段を下げることが正義ではないから、付加価値を下げるような価格設定はしないでほしい!!
<クラウドファンディングページの意見・感想>
・川副さん赤いシャツのお写真のパンチが強いから伝えたいことが弱まってしまうかも
・プロジェクトの目的が最後に記述されているが、もっと太字でもいい!
・目次を読むだけで応援ボタンを押したくなるように攻めても医院じゃないかな?
<参加者の感想>
・素晴らしいアイデアなので、自信をもって皆さんに伝わるように活動をしてほしいです。
・コンセプトや理学療法士の視点が人生として一致しているのが素晴らしい。活動を今後も応援していきたい。
・療法士の方がファッションに興味を持って、このような活動をしてることが嬉しい。初のイベント参加でとても楽しかったです
・このような活動をしている人がいるという事実が暖かいですね。1人でも笑顔を増やすことはとても難しいですが、もうひと踏ん張りして継続してほしいと思います。
・チガラボチャレンジでの発表後に、実際に活動してということがチガラボの理想の形だと思うし、すごいと思う!リアルでお会いしたかった。
<川副さんのコメント>
3年前も発表をして、当時は「やりたい」という段階だったが、1つ1つ行動した結果このように進められた。
そしていま改めて発表する機会を頂けてとてもうれしかった。
改めて頑張ろうと思うきっかけになりました。本日はありがとうございました!
<スタッフコメント>
スタッフのきっちーです!
自分自身、ファッションに強い興味はなく「とりあえずトレンドだから~」となんとなくでおしゃれを楽しんでいましたが、中には思うようにファッションを楽しむことが出来ない人がおり、そのハードルを下げるために奮闘している人がいることを知って、世界は暖かいと感じました。
また、いまの自分と同じタイミングでチガラボチャレンジで発表し、それを現在実現へと向かわせている川副さんを芯が通っていてすごいと思いました。
自分も川副さんに負けないように思ったこと感じたことに正直に行動できる人になりたいと思います!
川副さんありがとうございました!