開催レポート:【チガラボチャレンジ㊵】やりたいこと宣言&いっしょに考える会
(投稿日:2020.3.25)

開催レポート:【チガラボチャレンジ㊵】やりたいこと宣言&いっしょに考える会

 

こんにちは!チガラボスタッフの澤邉です。

3/13(金)「チガラボチャレンジ㊵やりたいこと宣言&いっしょに考える会」が開催されました。

チガラボチャレンジは毎月2名の方にやりたいことを発表いただき、アイデアや情報、どうしたら実現できるか、自分ならどんな協力ができそうか、といった前に進めるためのディスカッションを行っています。

 

【今回のチャレンジャー】

・大西 裕太さん 「人の働き方図鑑を作りたい」

・那須 かおりさん 「子供の言語化を支援したい」

 

1人目:大西 裕太さん 「人の働き方図鑑を作りたい」

 チガラボ現スタッフで、最も勤務歴が長く「ジミーさん」の愛称で親しまれている大西さん。生まれも育ちも茅ケ崎の生え抜きですが、大学だけ都内に通われていました。大西さんはご自身の経験から「人の働き方図鑑」を作りたいと、アイデアを募りました。ゆったりと独特のペースで話される大西さんのプレゼンは、参加者の方々からも好評でした!

 

【きっかけ】

 いわゆる「いい大学を出ていい会社に就職すると」いう流れである意味順風満帆だったキャリアでしたが、就職した会社で転機がありました。それは働きすぎや、仕事の性質上、同僚と話をする機会がほとんどなかったことからうつ病になってしまったことです。

 しかしここからが大西さんの面白いところで、うつ病の休養明けから復帰した後に、チガラボや他の場所でオープンにうつ病の経験を話していると、話した相手に共感されることが多く、「自分と同じような感覚を覚えている人は意外と社会に一定数いるのでは?」と感じられたそうです。そこでご自身の経験を生かして、現在はキャリアカウンセリングをご自身の活動として行われています。また、独自の活動として、インターネットラジオで人のキャリアインタビューを放送することにも取り組んでいます。

 

【なぜやりたいのか?】

・人生は長いので迷うときもあっていいし、そんな時に背中を自然に押したいから。

・現在あるメディアでは成功者がフューチャーされることが多いが、そのようなコンテンツでは、受け取った人が自分ごととして捉えられないから。

・地域にはその人は普通だと思っている経験でも、ユニークな経験をされている方がたくさんいるから。またその経験を必要としてる人に届けたいから。

【誰がどうなったらよいのか?】

・少し人生に迷っている人が、出会いを通じて自分らしく生きる。

・その人は普通だと思っている経験の中から、エピソードを引き出すことで、その人が知らない自身の一面を知る。

 

【方法は?】

現在

・ラジオの配信を行っており、今後も継続予定。

・カフェ等でインタビューし、その音声をラジオで配信中。

今後の想定

・リクナビ、マイナビのようにサイト内で様々な事例を検索できるメディア。

・他に良いメディアがあれば活用予定。

 

【ご自身が課題に感じているポイントは?】

・自走するためにマネタイズしなければならないが、その仕組みが出来ていない。

・現在、ラジオ登壇者にとってのメリットは宣伝的な効果しかないが、「宣伝以外の効果、価値」を作りたい。

・人的リソースの確保。例としてリスナーを大西さんだけでなく、いろんな人を巻き込んでいきたい。

・ラジオ以外のメディアで使えるそうなものがあったら知りたい。

【参加者からのアイデア】

ラジオについて

・転職サイトのインタビューとの差別化を考えてみては?

・コンテンツに直接いきたい。道郎さん、びーよんど、悩みからの検索。

・ラジオで収益を上げることをめざすのではなく、大西さんの営業ツールとして捉え、他の点で収益を上げる事業関係にすれば?

・茅ケ崎等のローカルラジオ局で配信してもらえるよう打診してみては?

・居酒屋やカフェで流してもらうよう、営業してみれば?

・大西さん独特のゆったりとしたトークはストロングポイントになる!

・現在、大西さんが活動参画されている、湘南100Projectとコラボしてみれば?

・元々録音したものは編集せずそのまま流してみたら?

 

宣伝以外の価値

・ラジオでしゃべることでそのゲストスピーカー自身を整理することができる。

 

ラジオ以外の媒体

・soarは「悩みや願い」を検索キーワードとして、人物や活動を探すことができるwebサイトとなっている。また講演会の告知を」行ったり、寄付金、補助金を募ったりできる。

 

【大西さんのNext Action宣言】

・自身の特徴はラジオで生きてくると再認識したので、ラジオに注力したい。また居酒屋で流すのは面白いと思うので、営業をかけたい。

・湘南100Projectとはコラボを考えたい。

・soarは早速、チェックします!

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2人目:那須かおりさん 「子供の言語化を支援したい」

 2人目のチャレンジャーは、プロフィール画像がとても印象的でクリエイティブな那須かおりさん。神戸市のご出身で現在は茅ヶ崎を拠点に活動されています。

 那須さんは生まれつき耳が聞こえない障がいがあり、プレゼンも普段なかなか聞けないような貴重な内容でした。ご自身が聴者の学校とろう学校の両方に通ったこと、人工内耳手術をした経験を元に、聴こえる聴こえない関係なく「子供の言語化」を支援したいというテーマでプレゼンをしていただきました。

 

【きっかけ】

 那須さんの半生はマイノリティである経験が数多くありました。4歳の時に生まれつき聴力が全くないことが発覚、その時点で言語が身についていませんでした。補聴器をつけ、いわゆる普通の公立小学校、中学校に通いましたが、その時はご自身が障がいを持っているという感覚はなく、補聴器をつけていることしか認識していなかったそうです。

 その後は、ろう学校に進学されますが、今度はほとんどの生徒が手話で会話をしており、どちらの学校でもコミュニケーションを取ることに大変苦労した経験をされました。

 さらに昨年1月に人工内耳手術をしてから現在もリハビリを継続中とのことです。人間は音を耳でキャッチし、「脳が反応して初めて」音が聞こえたことになります。元々人工内耳は高齢者と幼少期に手術を受けることが主流でしたが、最近は幼少期の手術例が顕著に急増しており、その後の聞こえの習得方法や機会には課題があるだけでなく、手話と日本語の習得時期など教育方法の議論が後手に回っており、子どもへの支援こそが必要であると訴えました。

 

※人工内耳について、ウィキペディアの参考文献リンク

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E5%B7%A5%E5%86%85%E8%80%B3

 

【なぜやりたいのか?】

・ご自身の経験から子供の頃にいかに感情を言語化する能力を育てていくかが大事であることを感じたため

・大前提としてよくある「障がい者、健常者」という垣根をなくしたいため

・障がいをマイナスに捉えるのではなく、クリエイティビティを感じるように表現し、伝えたいため

・ろう学校から小学校、中学校に転校した際、自分自身で障がいや困りごとについて説明できないため

・障がいの中でも聴覚障がいが離職率が1番高く、社会で孤立しやすいため

・自身の言語化が人生のさまざまなライフステージにおいて重要なため

 

【誰がどうなったらよいのか?】

・子供が出来るだけ早い段階でコミュニケーションを行うための思考言語を獲得する

・聴者が聴覚障がい者への理解を深める

・聴覚障がい者が各世代で体験してしまうことが多い問題をケースごとに解決する

・聴覚障がい者が大企業の障がい者就労枠以外に働き方の多様化を目指す

 

【方法は?】

現在

・ロールモデルの紹介や困りごと別に事例紹介をする活動を行うwebサイトをNPO法人セカンドワーク、株式会社ボンドの市川夫妻とともに構築中

 

今後の想定

・カウンセリング併設カフェバーを運営し、ダイバシティを実現する。そこでは相談を自然に受けたり、イベント・ワークショップを開催したい

若い聴覚障害者をアルバイトで雇い、就労後まで一貫した言語化支援の仕組み構築

・感情が動くようなストーリーの絵本で思考言語を子供に獲得させる

 

【ご自身が課題に感じているポイントは?】

・情報発信のためのアイデアがほしい

・自分がサイボーグであることをブランディングとして押し出すべきか

【参加者からのアイデア】

・一般常識として理解できるほど知識が広まっていない

・聴者が理解を深める必要がある、当然それに伴って相互理解が必要である

・障がい者の方の感覚がわからないためどういう製品を作ればいいかわからない

・大学や研究機関での学問的な深い研究が必要であると思う

・那須さん自身をもっと詳しく知りたい

・最終的な目標は垣根をなくすことではないか?

・わかっていないことがわかった。

・五感を結びつけるもの、感情にどう結びつけるかを考える必要があると思う

・ゲームを一緒にやり理解を含める。

 

【Next Action】

・聴覚障がい者・聴者ともに将来を話す場をつくる。

・カフェの対象は障がい者だけではない。ダイバーシティを広げたい。

・主に発信を中心にする。

・聴覚障がいの方、個人個人でコミュニケーションの手段として合っているものは違う。1つ1つの事例を蓄積して、発信したい。

【スタッフコメント】

今回のチガラボチャレンジは今後の活動がどのように展開していくのか楽しみなプレゼンでした!大西さんはチガラボスタッフでもあるので、様々な方と繋がって活動を推進されると思います。那須さんはイベントで良いご縁があったようで、早速参加者の方と打ち合わせをされていました。今後のご活躍が楽しみです!

 

次回は4/8(水)19:00からスタートです!

大西さん、那須さん、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。