開催レポート:【キリンビール×チガラボ】クラフトビールを飲みながら、Tap Marchéのビジネスデザインについて考える会
(投稿日:2019.6.5)

こんにちは、社会人インターンの木村です。

 

5/30(木)、キリンビール株式会社の藤森さんと村井さん、スプリングバレーブルワリー株式会社の吉野桜子さんをお迎えし「クラフトビールを飲みながら、TapMarche(タップ・マルシェ) のビジネスデザインについて考える会」が開催されました。キリンさんとのコラボ企画としては、2回目の開催です。20名近くの参加があり、クラフトビールを片手に美味しいおつまみを頂きながら、和やかな活気溢れる時間を過ごしました。

  キリンビール株式会社の藤森さん(中央)と村井さん(左)、スプリングバレーブルワリー株式会社の吉野桜子さん

始めに6種類のクラフトビールから好きなビールを選び、「乾杯〜!」の声と共に会はスタート。とてもウエルカムな雰囲気の中、自己紹介が行われ、クラフトビールに合うおつまみがテーブルに置かれると、会場がうわ〜と更に盛り上がりました。湘南産の食材を使用したおつまみは、とても美しくそして美味しく、会場に花を添えてくれました。この日のお料理は、オーガニックなお料理の提供や教室でご活躍の坂口休子さんと、手際のよいサポートでいつも助けていただく久保田江美さん。自己紹介が終わりクラフトビールのおかわりの列が出来ている間も、参加者同士で話が弾みました。

  湘南産の新鮮なトマトを使用したお料理。坂口休子さんと久保田江美さんにお作りいただきました。

吉野さんのお話のテーマは「〜ワクワクするビールの未来へ〜」。スプリングバレーブルワリーが出来た経緯と、その取り組み等について話を聞きました。

 

「スプリングバレーブルワリーの誕生」

スプリングバレーブルワリーはキリンビールの100%子会社で、社内ベンチャーです。商品開発をしていた吉野さんが、社長に「ワクワクするビールの未来を創りたい!ブルワリーを作るのでお金をください!!」と直談判し、生まれました。

 

モルトと水、ホップ、YEAST(酵母)を原料とするビールには、「命からつくられる無限の可能性」が秘められています。しかし、世界に100種類以上のタイプのビールがある中、日本にはジャーマンスタイルピルスナーの1種類しかありませんでした。これだけではないビールの美味しさを知ってほしいと、吉野さんはこの事業を立ち上げました。

そして、今までのように商品だけ、広告だけでは伝わらないと考え、イベントやブルワリーの開設など、体験してもらう事を中心にクラフトビール戦略に取り組んできました。

 

日本のビール市場は、95年をピークに減少傾向にあります。総アルコール高が変わらない中、缶チューハイやワイン、ウイスキーが伸びています。顧客の変化により、ビールは働く男性の飲み物から料理の脇役へと変わり、アルコールはそれぞれの好みで選ぶ時代となりました。クラフトビールは、それぞれの好みで選べるという顧客の支持を得て、市場を伸ばしています。

  スプリングバレーブルワリーの誕生経緯についてお話する吉野桜子さん

「キリンビールのクラフトビールへの取り組み」

  • みんなで創る、ワクワクする
  • 脱自前主義、他の醸造元のビールを販売
  • 直営、オンラインページの開設

 

ビールの種類を選べるのが楽しい、食事に合わせて選べるという文化作りのため、例えばクラフトビールを前菜からデザートまでそれぞれに合わせてコースとして提供し、好評だったものをレストランやスーパーでお伝えする等、トライアンドエラーを繰り返し、その中から伝えていくということをしてきました。

 

「TapMarche」

TapMarche は、様々なクラフトビールを専用ディスペンサーで提供でき、今までビアサーバーが設置できなかった狭い店舗でも設置が可能です。クラフトビールは、3Lのペットボトル容器入りで扱い易く、少量のため新しい味のビールに替える事も容易です。

 

映画館やランドリー、チガラボのようなコワーキングスペース等想定していなかった施設に設置されたり、日本酒やワインがメインだったレストランにも設置される等、広がりをみせています。

  業務用TapMarcheは、4種類(中央)と2種類(右側)のクラフトビールが楽しめます。左側の白い機種は家庭用のHome Tap。

「プラットフォーム」

キリンビールとクラフトビールブルワリーは、TapMarcheを通じて、もっと気軽にいろいろなビールが飲みたい方、自社ブランドを今まで扱っていない店にクラフトビールを提供しています。

 

様々なブルワリーがクラフトビールを提供する事で、物質価値より質的価値と考える顧客のニーズに応えてきました。また、キリンビールはブルワリーに国産原料の調達等の支援を行い、国産ホップ生産者の地域への取り組みも行っています。

 

質疑応答後、家庭用のHome Tap(ホームタップ)の紹介がありました。TapMarcheよりも更に小型の1ℓサイズ。クラフトビールがビール工場から自宅へ直送されます。TapMarcheと同様、こちらにも興味を持った参加者が熱心に話を聞いていました。

 

今回はビールと美味しい料理から始まり、とても和やかで活気のある会でした。アルコールや食事により雰囲気が変わる事に驚きつつ、お酒や食事の威力を改めて感じました。昔からの飲みニケーションは敬遠される傾向にあると聞きますが、TapMarche 設置店のようにアルコールを個人の好みで選択できる会場を選べば、どのクラフトビールを選んだのか等を話のきっかけに、有意義な時間を過ごせるのではないかと思いました。

  クラフトビールと美味しいお料理をいただく参加者の皆さん。

次回3回目は、お寿司とクラフトビールのコラボを予定しております。ご興味のある方は、是非楽しみにお待ち下さい。

 

最後になりましたが、TapMarche と Home Tap の詳細についてお知りになりたい方は、こちらをご覧下さい。

TapMarche
https://www.tapmarche.jp/

Home Tap
https://hometap.kirin.co.jp/