開催レポート:TAKURAMIフェス湘南2019Spring
(投稿日:2019.5.29)

5/19にTAKURAMIフェス湘南2019Springが開催されました。

このイベントは、半年に一度、湘南エリアのローカルプロジェクト(TAKURAMIと呼んでいます)が集まる場です。日ごろはそれぞれの現場で活動しているTAKURAMIリーダーが顔をあわせることで、おたがいに刺激しあったり、さらなるTAKURAMIが生まれること、さらに、応援したい人や興味を持っている人とつながる機会として開催されています。

午前の部は、株式会社エンパブリックの広石拓司さんをお迎えしてのトークセッション。広石さんは、地域のリーダー育成に長年携わっている方です。これまでにも、ローカルプロジェクトのつくりかたや個別のメンタリング、SDGs時代の協働のありかた、など、さまざまなテーマでご一緒いただいています。

今回のテーマは「TAKURAMIの生まれやすい街へ」。広石さんからは、英国の「ブロムリバイボウ・センター」の事例を紐解きながら、コトが生まれる地域が備えるべき要素についてお話いただきました。

同センターは、気軽なカフェやワークショップなどの接点をつうじて、さまざまな地域課題や悩みを持った人との接点をつくっています。そこでは、スタッフは常に訪ねてくる人に対して”友人として”接しています。縦割りの組織でたらい回しにされがちな状況であっても、友人であれば次の手を探すのが当たり前だというのが理由です。そして、集まる地域の人たちにおいて重要なことは、テーマに対する”話あい方、動き方”を身につけること。そうしたプロセスを経て生まれたプログラムやプロジェクトは実に900を超えるそうです。テーマや関わる機会が増えることで、さらに人が集まり役割を担うことができる、という好循環。湘南もこのような状態になっていきたい、というイメージがふくらみました。

 

その後は、地域で活動するゲストとのクロストーク。柴田真季さんは、中間支援団体である「まちづくりスポット茅ヶ崎」のスタッフで、地域のママさんやシニアの活動をあたたかくサポートしています。もうお一人は、キヤノンにお勤めの田中純矢さん。企業の若手有志のコミュニティ「OneJAPAN」と地域のTAKURAMIをつなげる企画について共有されました。広石さんからは、個別戦ではなく場の力をつかうこと、立場や属性の異なる人たちが話しあうためのスキルや意識を持つこと、企業と地域の協働のおいては地域側がしっかりと自立すべきこと、などのアドバイスがありました。

 

午後の部は、いよいよ地域のTAKURAMIのパネルセッション&作戦会議です。そして、この時間から特別ゲストとして博報堂DYホールディングスの川廷昌弘さんが登場。SDGsの伝道師として全国を飛び回る川廷さんからは、SDGsがいかに身近な地域のTAKURAMIとつながっているのか、そして、地域のTAKURAMIが集まっているこの動きはひとつの社会現象であり、こうした場の提供を広げていくことが必要、という熱いメッセージをいただきました。

 

今回集まったTAKURAMIは以下の20件。リーダーの属性も、20代~70代の男女、企業人、学校職員、主婦、フリーランス、経営者など、じつに多彩です。
MQ LABO発!みらい教育(原田久美子さん)
・みんなでいい旅つくります。旅工房。(生悦住型造さん)
セカンドワーク・プロジェクト(四條邦夫さん)
おやこでワイワイ商店街!@まちづくりスポット茅ヶ崎(工藤味香さん)
キャリアブレスト(牧野彰邦さん)
・はじめての浜降祭(石田秀樹さん)
・音C魂プロジェクト(石田秀樹さん)
・moyau project(市川靖洋さん)
・TESHIGOTO-CLUB(菊池奈々さん)
・地図プロジェクト(伊藤渚生さん)
・美容×福祉 介護する人・される人のペアファッションショー(菊池小夏さん)
・好きなことを自由に表現できる場所「えのいち」(森岡ゆかさん)
まちのキャリアラボ(中村容さん)
・マルシェプロデュース(渡辺一心さん)
湘南の里山を楽しむ会 ~湘南ワインプロジェクト~ (高橋浩美さん)
EdiblePark茅ヶ崎(石井光さん)
AONOWA(坂田浩明さん)
湘南100CLUB(山口順平さん)
・湘南松原を世界遺産に!(竹内悟門さん)
・神社レストラン(加茂ゆかりさん)
砂山とんぼ(久保田恵子さん)

リーダーが5分でプレゼンしたあとは、それぞれに分かれて作戦会議をスタート。応援や感想、質問、もっとこうしてみたら?というアイデアや提案、協力するよ、一緒にやろう!といったやり取りがあちこちで起こります。コラボ企画が決まった、次回の打合せが設定された、など具体的に次のアクションが決まったものもあり、TAKURAMIがさらに加速してくことを肌で感じることができました。

 

今回出展したTAKURAMIを紹介したパネルは、チガラボ内に掲示してありますので、ぜひ気軽に覗きにいらしてください。また、Webメディア「TAKURAMI」では、湘南エリアのTAKURAMIを順次掲載していますので、どんな取り組みがあるのか知りたい、載せてほしい、記事を書いたり撮ったりして応援したい、という方はチェックしてみてください。

今後も、地域のTAKURAMIが生まれ育つ動きを、湘南から広げていきたいと思います。TAKURAMIフェスは半年ごとの開催、次回は11月を予定していますのでお楽しみに!