開催レポート:映画『ヴァンダナ・シヴァのいのちの種を抱きしめて』を観て話す会
(投稿日:2019.5.7)

4/28に、チガラボ×EdibleParkコラボシリーズ第1回、映画『ヴァンダナ・シヴァのいのちの種を抱きしめて』を観て話す会を、開催しました。今回のイベントレポートは、EdibleParkメンバーの田中佐知子が担当します。

「EdiblePark茅ヶ崎」は、畑で土にふれ野菜を育てるだけでなく、鶏とふれあい産みたて卵を食べたり、木工や焚き火などにもチャレンジしながら、農と食を遊ぶコミュニティです。

 

今回の映画の主役、インドの哲学者で環境活動家でもあるヴァンダナ・シヴァさんは言います。「人間は生命の織物の一部である」「自分の健康も幸せも他者に依存している」存在であると。

「効率と均質」を追い求める経済至上主義は、自然の本質は「多様性と地域性」にあるということを忘れて突き進んできました。人間は自然と共存できるよう生き方を見直すべき時に来ていますが、巨大なグローバル企業は、遺伝子組み換え、TPP、種子の独占といった方法で、命の循環すらコントロールしようとしています。

その背景の中でシヴァさんは、種子の保存を提唱しています。そのまなざしはあくまで優しく希望に満ちたもので、反対運動を扇動するような武闘派ではないところに、親しみを感じます。シヴァさんがインドで運営する農場には、世界中の人たちが学びにやってきます。畑で種を取り、捲き、収穫してその命をいただく。「美しい畑にいる歓び、静けさと新鮮な空気の中にいる歓び、コミュニティを、友人を待つ歓び、これらの歓びこそが私たちの生きがいです」と。

小さな種は、その中に、野菜や果物としての形をなすための情報をすべて持っていて、私たちはその命の情報をいただくことで自分の命を作っています。シヴァさんの言葉を聞きながら、私たち人間の本質も、種のような多様性と地域性にあるのだと感じました。

人間は、自分だけでは生きていけない。太陽と母なる地球の恵みの元に育まれる、大いなる命の一部である。シヴァさんのメッセージは、私たちがEdibleParkで活動するなかで体感していることで、畑に行くたびにそれを実感することができます。

 

上映会の後は、湘南野菜をたっぷり使ったグリーンカレーと、EdibleParkで採れたハーブサラダをいただきながら、映画の感想をおしゃべりしながら和やかな時間を過ごすことができました。

そして楽しみにしていた種の交換会。種好きが寄ればこれまた話は尽きず、交換した種を育てたくてワクワク顔がほころびます。自由に種を育てられるよろこび、これをずっと守っていきたいと改めて思いました。

これからもチガラボ×EdibleParkコラボシリーズでは、食と農とコミュニティをテーマに、楽しく美味しい企画を予定しています。お気軽にご参加ください。そして、ぜひ畑にも遊びにいらしてくださいね!!

 

EdiblePark茅ヶ崎
https://ediblepark.com/
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・ご興味あるかたは毎週土曜日AMの活動日に見学・体験ができます。
・毎月のイベント「畑で卵かけご飯を食べる会」などもお気軽にご参加ください!