開催レポート:公開メンタリングデー 地域の企みごとを対話通じて磨く
(投稿日:2023.8.21)

こんにちは!チガラボスタッフのほっしーです。

 

8/9(水)【公開メンタリングデー 地域の企みごとを対話を通じて磨く】を開催しました。

 

このシリーズは、TAKURAMIメンバーからのTAKURAMI相談に対して、チガラボ代表の清水からさまざまな”問い”を投げかけることで、動機やめざす姿をより明確化し、実践のためのアドバイスもお伝えしていくスタイル。いつもの参加者同士の対話による解決というスタイルとは少し趣が異なりますが、より突っ込んだ視点を持ち帰ってもらうことがねらいです。

 

【今回の相談者】

 

1人目■小嶋あずささん「ローカルメディア『Cheeega』の新たなフェーズに向けて」

 

2人目■鈴木早織さん「夢一本で食べてくために断捨離すべきことは何か」

 

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1人目

■小嶋あずささん「ローカルメディア『Cheeega』の新たなフェーズに向けて」

 

茅ヶ崎の地域情報誌『Cheeega(チーガ)』の編集長、小嶋あずささん。Cheeegaは構想4年、発行されて3年たち、雑誌の方向性が新しい局面に来たと感じているそうです。https://cheeega.com/

 

【これからの課題】

・雑誌発行から3年が経ちましたが、まだCheegaを知らない人たちがいる。知らない人たちにどう知ってもらえばよいか。

・より”深い茅ヶ崎の情報”を伝えるローカルメディアとしてのありかた。

・発行にかかる費用、取材費、などをどう捻出していくか。増え続ける配架場所の整理(?)や配架の方法なども。

 

【ターニングポイント】

考えるキッカケとなったのは7月に行われた、茅ヶ崎市の伝統祭り『浜降際』の取材でした。

今までは一般的に興味を持っていただける〈食〉を特集の中心に扱ってきたそうですが、今回は表紙を浜降際をメインに取り扱ったそう。この特集では、参加する神社34社の情報と地図を掲載、『〈自由に参加のきっかけになる手引書 〉を目指し』たそうです。https://cheeega.com/post/10514/ より一文引用

 

その反響は非常に大きなもので、読んだ方から「良かったよ!」などの言葉を掛けられることが多かったそうです。この特集は、移住者で祭りに関わりがなかった人を読者に想定していましたが、意外にも、地元育ちでもこれまで祭りに関われなかった人、祭りに関わっている人にとっても新たな情報があったそうです。

 

一方で、取材をとおして、祭りに関わる資金の問題、地域ごとに抱える事情など、さらに突っ込んだ現状にもふれ、もっと伝えたい、Cheeegaとしての疑問や見解もふれたい、という思いも強くなりました。浜降祭の特集も、周囲の人からは、メディアとして書きすぎると批判を浴びてしまうという忠告もありましたが、実際に苦情のようなものは1件もなかったそう。こうした経験も、メディアとしてのあり方を考え直す機会になったようです。

 

【どう変化してゆきたいか】

・取材を通して見えてきたことは、地域のより深いコアな情報を発信していゆくこと。

・地域を深く知ることでそこに住んでる人とのつながりができ、緊急時の助け合いになるということ。

・そのために、メディアとしてのスタンスや価値観を明確にし表明していくこと。それは、Cheeegaのキャッチコピーである「チガサキゴトよ、チーガ」というものに通じる。

 

【清水からの問いとアドバイス】

・より深い情報とはどのようなことか?→食に頼らずもっと地域に根差した情報を発信したい。

・『Cheeega』というメディアとしての確固たる考えかたや思想を持つこと。同時に独りよがりになることなく、地域の人たちがさまざまな形で関わることができる、地域のみんなのメディアとなっていくことが必要。

・ローカルメディアとしてのクオリティは既に持っているので、軸となる真ん中(芯)を再認識し、強く持つことが大切。結果として、このメディアを必要とし支えていこうという人たちとつながっていくことができる。マネタイズの問題もそこから解決していけるはず。

・第一歩として、例えば毎月オープンな編集会議として、チガラボでイベントを開いてもよいのでは。浜降祭の取材の裏話なども聞きたいし、どんな情報があったらうれしいか、などさまざまな意見を募っていくこともできる。その場をコミュニティ化していくこともできそう。

2人目

■鈴木早織さん「夢一本で食べてくために断捨離すべきことは何か」

 

古着着物の販売・アップサイクル活動「KMN project(キモノプロジェクト)」を主宰している早織さん。https://www.instagram.com/kmnproject/

1着500円で着物を販売したり、音楽フェスなどのイベント出店、独自にデザインした「キモノラギ」(着物+野良着)の製作・販売もしています。

元々人とつながれる飲食の仕事が大好きで、ゲストハウスを営むのが夢だったそう。しかし自身の躓きから、悩み考えついたのが大好きな『着物』をお仕事にすることだったそうです。

自分は悩み抱えず、なとかなるさ~の精神が強いとご自身で仰っていました。

 

【これからの課題】

・自分で考えてどんどん実行できてしまうので、際限なく活動が広がっていく。やりたいことはできている感覚はあるが、一度立ち止まってこれからの活動について整理して優先順位をつけたい。

 

【ターニングポイント】

今までやっていた仕事を辞め、着物販売一本でのお仕事を決意したこと。

 

【どう変化していきたいか】

・年内にまちおこし的ないろいろな人を巻き込んでなにかやってみたい。

・人をつなげるツールとして着物を使っていきたい。

・音楽フェスが大好きなので音楽フェスに着て行ける着物・フェスと言えば着物!という位置づけを作りたい。

 

【清水からの問いとアドバイス】

・早織さんのエネルギーや関心の広がり、自由でありたいことは維持できる形をめざすべき。飽き性で多動な人はプロジェクトの終わり/区切りを設定すること。関わる人に対しての配慮や誠意として、ある時期までの目標と計画を示してそこまでは全力でやる、設定したタイミングでその後の活動や自身の関わりについても決めて関係者と確認しあう。思いを持って関わってきた人が、裏切られた感を持たないためにも大切なこと。

・次の担い手を見つけること。(自分が抜けても困らない状況を作る)

・自分に出来ることと他人が出来ることの違いを考える。

・事業活動の認知を広げブランディングを確立していくために、象徴的なプロダクトを作るとよい。

 

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【スタッフコメント】

お二人に共通して見えたことは、ロックでパンクな精神をお持ちだということ!

エネルギッシュで自分の思い描いた未来に進めてきているようですが、一度立ち止まって考える時期が偶然重なったように見えました。

雑誌と着物と、一見違う要素のように感じますが、お二人に共通しているのは人とのつながり・地域に根差した活動のように感じました。

あずささんの取材では書ききれなかったことも、もっともっと出していって欲しいし、早織さんの着物に対する熱い思いをもっともっと出していっていくとより輝きを増すのではないかと思います。

 

この発表を通して、お二人が次のアクションに進まれることをチガラボスタッフ一同楽しみにしております!

 

次回のイベントはチガラボチャレンジになります。

日付は9月13日(水)19:00からスタート。

 

ご自身のTAKURAMIを皆さんと一緒にブラッシュアップしたいという方、お待ちしております!