Q.自己紹介をお願いします
・2018年4月からチガラボスタッフ。TAKURAMIメンバーも始めました。
・茅ヶ崎出身、茅ヶ崎在住
・チガラボチャレンジを通して、「話せるシェア本屋とまり木」がカタチになってきました。
会社員時代にうつ&休職を経験し、チガラボにはまさに休職期間に初めて足を踏み入れました。これからの生き方や働き方をどうしようか考えていた僕にとって、ここで出逢う皆さんの生き方は新鮮な気づきと希望をたくさんいただけるものでした。
思い切って会社を退職し、スタッフから皆さんとの関わりを始めていき本当に良かったと思っています。
スタッフの活動を通して、皆さんのTAKURAMIに触れていくうちにいつしか僕自身もやりたいことが見えてきました。
そうして、カタチになったのが「話せるシェア本屋とまり木」です。
皆さま、これからもどうぞよろしくお願いいたします!
Q.HP・SNSを教えてください
https://www.facebook.com/tomarigi | |
https://www.instagram.com/tomarigi_books/ | |
https://twitter.com/tomarigi_books |
チガラボ人インタビュー!
今回は、大西 裕太さん(愛称:ジミーさん)にお話を伺ってみました。
- うつで休職したときの話
- 休職中にやったこと
- 退職後に見えてきた自分軸とやりたいこと
など。
ジミーさんのお話は、『自分に合う仕事の見つけ方』のヒントが盛りだくさんでした!
ぜひ、最後まで読んでみてくださいね。
【はじめに】ジミーさんってどんな人?
チガラボとの関係を教えてください!
スタッフです。
2年半くらい前に会社を休職して、3~4か月くらい経ったタイミングでスタッフになりました。
チガラボスタッフの他に、今やっていることを教えてください。
時間としてメインでやっているのは、キャリアカウンセリングです。
今どんなことをしてるか?で言えば、「話せるシェア本屋 止まり木」というのを始めまして。
本屋さんのように気軽にいけて、お話しができて、人ともつながれるような・・・
そんな「本を通じて安らぎを感じられる居場所づくり」というのをスタートさせています。
人生の転機は?新卒入社6年目にうつ病診断→休職
今はキャリアカウンセリングをしたり、チガラボスタッフをしたり、シェア本屋を考えていたり・・・
ということでしたが、 「休職」っていう気になるワードが出てきましたね(笑)
「なんでそうなったの?」っていう、今に辿りつくまでの転機を教えてください!
新卒で大学を卒業したあとは、会社員をしていまして。
現場を3年。部署移動で経理を3年やってました。
で、
その経理の職場が自分には合わなかったんです。
仕事内容の関係で、あんまり人と話すことがない環境で。
都内から茅ケ崎まで帰ってくる満員電車の帰りで、「今日コトバを一言も発してないな」みたいなことが、頻繁にあって。
えっ・・・?
お仕事中も喋ることがないんですか?
基本「シーン」としてるんですよね。
前にいた現場では、割とお客さんとも話してましたし、 そこはチームで動いていたので連携とかはあったりしたんですけれども。
移動先の経理は、現場と違って完全に分業というか。
「一人で最初から最後まで完結しないといけない」っていう職場でした。
というのも、監査が入ったりしたときのために証拠を出す必要があって。
複数人で同じ仕事をしていると、「責任がどっちにあるのか?」がわからなくなってしまうので。
人と連携をとって仕事をするというよりも、それぞれが個人でやらないといけない環境でした。
あとは、電話や対面で話すと証拠が残らないじゃないですか。
「何を根拠にこういう処理をしたのか?」っていう証拠を残さないといけないので、メールでやりとりをしないといけない。
隣の先輩とか後輩とかとも、メールでやりとりしてる・・・ていうのが多かったんです(笑)
そんなわけで、会話があんまりない職場だったんですよね。
それはシンドイですね(汗)
人と喋らないで黙々と手を動かすのが好きな人にとっては、天国な場所かもしれないけれど・・・
それで、
帰りの電車に乗って、「俺、今日も一言も喋らなかったかも」っていう日が続いて・・・
どうなったんですか?
2年目くらいから、調子が悪くなりました。
「ずっと気持ち悪い」とか、「左目がけいれんしてる」とか・・・ そういう症状が出てましたね。
胸さすりながらキーボードを打ってたりとか(笑)
「気持ち悪いけど休むほどじゃない」みたいな微妙な感じで、会社に行き続けてるっていう感じですか?
そうですね。
たぶん、それが蓄積していった結果だと思うんですけど。
あるとき眠れなくなったんですよね。
決算が終わって、ちょうど緊張の糸が切れたタイミングだったと思います。
そのタイミングで、いろんな症状が一気に噴出しだした・・・って感じですかね。
決算が終わってから本格的に眠れなくなったんですけど、その前から寝つきが浅かったり、夜中に起きちゃったりとか。
「あんまり寝れてない感」はずっと続いてました。
決算が終わってから、ついに眠れなくなって・・・
それでも会社に行き続けたんですか?
決算終わってから2~3週間くらいは、まだ会社に行っていて。
なんかもう、フラフラしてましたね。
あと、当時「物忘れが激しいな」と思っていて。
同じ人に、同じ内容のメールを2回送ってたんですよね。
「2回メール来たよ」とか言われても・・・「???」で。
でも履歴をみると、「たしかに送信履歴に2回ある」みたいな。
今から振り返ると眠れてないのが原因なんですけど、当時はそこら辺がわからないので・・・
妻に「物忘れが激しい」みたいなことを言ってたんですよね。
そしたら、妻が脳神経外科を予約してくれて。
そこに連れていってもらったというか、連れてかれたというか(笑)
MRIで診てもらったりとか、若年性アルツハイマーのチェックを受けたりとか。
で、 異常がないっていうことがわかって。
「仕事の具合とかどうなの?」って話を先生に聞かれて話してたら、 「脳神経外科じゃなくて、心療内科に行った方がいいんじゃないか?」って言われて。
診療内科に行ったら、即診断が出て・・・
「明日から仕事いくのやめなさい」って感じになったんですよね。
診断書には、『うつ病』って書いてあったと思います。
そこから、3か月休職っていう形になりました。
【休職中にやったこと1】〇〇に没頭→うつ病になった原因がわかる
3か月の休職期間は、どんな感じで過ごされたんですか?
最初の一か月は、
- お風呂
- ごはん
- トイレ
それ以外は寝てました(笑)
休職ってなった途端に、なんか寝れるようになったんですよね。
解放された感があったんでしょうね。
病院でもらった薬(睡眠薬)のおかげっていうのも、たぶんあると思いますけど。
その1か月は、先のこととかは何も気にせずにというか。
たぶんソコすらも考える余裕がなく、ひたすら寝てました。
今考えれば、「それはすごいよかったんだな」とは思います。
そこで、まだ体調が万全じゃないのに「あーだこーだ」考えてると、余計に寝れなくなってたと思うんで。
で、
寝たことによって、身体的な症状は大分減りましたね。
完全ではなかったですけど、最初の一か月で、「眠れない」関係での症状・・・
眠かったり、気持ち悪かったり、物忘れっていうのは、大分軽減されました。
2か月目からは、また違うことをしていたんですか?
2か月目からは、身体も元気になってきたので。
「次どうしよう?」みたいなことを、ようやく考え始めましたね。
選択肢としては、
- 復職
- 部署移動
- 転職
くらいでしたね。 当時考えていたものは。
その3つくらいの選択肢を考える上で、「就活のときに自己分析を全然しなかったな」っていうのを思い出して。
「いいタイミングだし、時間もあるし暇だから、自己分析でもしてみるか!」ってことになりました。
朝起きてごはん食べたら、本とノートとペンを持って、近くのカフェに行って。
夕方まで自分のことについて考える時間を取ってました。
コーヒーを飲みながら、ノートに書いてみて・・・飽きたら本をよんで・・・ そんな生活を、1か月半くらいしてましたね。
自己分析っていうのは、どんなことをされてたんですか?
就活の自己分析だと、学生時代とかだと思うんですけど。
僕の場合は、『小さい頃から今までのこと』を時系列に考えましたね。
「これまで、どういうことをしてると楽しかったのかな?」
「どういう環境に身を置いてるのが楽しかったのかな?」
っていうのを考えてたんですよね。
『自分が嬉しいとき・楽しいときの要素』を探していたっていう感じです。
「サッカーをやってるときが楽しい」っていうのは、結構多くの人が言うと思うんですけど。
じゃあ、どういうときが楽しかったのか?
「点取ったときが楽しい」っていう人もいれば、「勝った瞬間が嬉しい」っていう人もいたり。
「自分で点は取らないけど、誰も反応できないスルーパスを出したときが嬉しい」っていう人もいたりとか。
人によって違うと思うので、「自分にとってそれはなんだろう?」って考えて。
「なんで楽しかったんだろう?嬉しかったんだろう?」っていう情報から、自分が求めてるものを知りたかったんですか?
そうですね。
「スルーパスを出して反応できない」のが嬉しかったなら、 「なんで反応できない必要があるのか?」っていうのを考えて・・・
「反応しててもいいんじゃないか?」っていうのもあるじゃないですか。
じゃあ、『意外性』みたいなのを求めてたのかな?とか。
「相手の裏をかく」みたいなのが好きなのかな?
相手が予想していないような思いがけないことをするのが好きなのかな? っていうのを考えたりだとか。
同じような質問を、ひたすら時系列ごとにやっていきました。
幼少期→小学校→中学校→高校・・・ っていうのを、ひたすらやってたっていう感じですかね。
そしたら、何か見えてきたりとかしたんですか?
「自分が楽しかったときって、なんとなく要素が似てるな」とか。
「一人で最初から最後までやってるよりかは、チームでいろいろ動いてたりとかするときが楽しいな」とか。
ざっくりしすぎとは思いますが、そんなことが見えてきたりだとか。
そういえば、今の仕事でこういう要素あったかな?・・・無いな!みたいな(笑)
今の仕事がどうして合わないというか、体調崩すことになったのか?っていうのが納得ができたっていうことなんですね(笑)
そうですね(笑)
それと同時に、「こういう職場だったら楽しくできるかな?こういう仕事だったらいいかな?」とかも考えるようになって。
自分に合う働き方も見えてきたような気がします。
ずーっと同じ人と一緒に仕事をしてるよりかは・・・ 時間ごとに、場所も移動したりとか。
やってるプロジェクトによって、一緒にやる人が変わるとか。
自分にとっては、そういうのもたぶん必要だなぁ~っていうのが見えてきたりしましたね。
それが見えてくるには、けっこう時間がかかって。
1か月半は集中してやっていたので。
時間があったから、ゆっくり考えられたっていう(笑)
たぶん、働きながらこれをやれって言われても、なかなかできなかったと思いますね。
そこまで自己分析をするのは、時間がガッツリないと難しいことかなぁと思います。
そして、自己分析をする中で、「トコトン合わないことをやってたんだな」っていうのが身に染みたっていうことですね。
じゃあ、自己分析を1か月半やって・・・3か月の休職が切れたんですか?
そこでは、2か月半くらいが経過してますね。
でも、まだお医者さんからは「まだ早い」みたいな感じで言われていて。
休職期間を延ばすことになりました。
【休職中にやったこと2】チガラボ人たちとの交流→1社がすべてじゃない
職場復帰するにしても、違う道を選ぶにしても、カフェの方にコーヒー注文するくらいしかコミュニケーションを取ってなかったので。
コミュニケーションのリハビリを兼ねて、ちょっと「ゆるそうな会」に行ってみたいな~と思って探してたときに見つけたのが、チガラボでした。
行政がやってる会だと、「元に戻す」みたいな感じじゃないですか。
ちょっと硬いな~と。
そこまででもないなぁ~と思ったので、もうちょっとゆるい会みたいなのを探してた時に、『平日AMに密かなTAKURAMI事をシェアする会』っていうチガラボのイベントをみて。
「よくわからないけど面白そう!」と思って、行ってみた・・・っていう感じですかね。
イベントに参加してみたら、そこに来る方がすごい面白い方々と言いますか(笑)
僕がこれまで、自分の周囲にいた方々とは、ちょっと違う生き方・働き方をしているというか。
あんまり、知らない世界だなぁ~と。
それこそ、「平日の昼間からビーチサンダルと短パンで。この場に来るこの人は一体何なんだろう?」みたいなのは、すごい興味を持って。
わかります!(笑)
チガラボはちょっと異次元ですよね。
チガラボに来たのも、家に引きこもらなかったひとつの理由というか。
平日昼間にうろうろしてると、周りの視線がなんか気になったり・・・
「仕事の時間にこの人うろうろしてる」って思われるんじゃないかな?とか。
チラッと気にしてたんですけど、 外見てたら意外と人がいた!みたいな。
そしたら、周りの目線があんまり気にならなくなったっていうのがありますね。
じゃあ、チガラボに来て、周りの目線があんまり気にならなくなって・・・
スタッフになったのは、どういう経緯だったんですか?
そうですね・・・
いろんな方の話を聞きたいって思ったのと・・・
イベントの自己紹介とかで「会社を休職してる」とかっていう話は普通に話していたんですけど、
そういうことを言えるこの空間っていうのは、なんなんだろう?みたいなのも気になったりして。
で、
そこに来るメンバーのみなさんたちは、どうしてこういう生き方になったんだろう?っていうのに、興味を持って。
メンバーのみなさんはワクワクしてるので。
ワクワクしながらご自身のやりたいことをお話されているので。
そういうノリも、「関われたらすごく面白そうだな!」と。
それで、「スタッフやりたいです!」ってケンさん(チガラボ代表)に言ったんですよね。
そういう経緯だったんですね。
じゃあ、スタッフになられて・・・
そのあとは、どんな感じで会社との折り合いとかはつけていったんですか?
チガラボでスタッフをはじめるタイミングで、会社は退職しました。
理由は2つあって。
ひとつは・・・
「定期的に会社と連絡をとらないといけない」っていうのがイヤで。
復帰できるんですか?もありましたし、「無理しなくていいよ」っていうのが来てたりとか。
いろいろ気を使ってくださってるんだなっていうのが伝わってきて。
連絡は一瞬かもしれないんですけど、やっぱり・・・ 連絡の時期が来るだけですごい嫌な感じで。
会社に所属している安心感よりも、『連絡しないといけない』っていう心理的ダメージの方が大きな、って思ったんで。
「やめよう」っていう風になりました。
もうひとつは・・・
イベントとかでご一緒してる参加者のみなさんたちと話していたら、意外となんとかなるんじゃないか?みたいな(笑)
「やめても意外となんとかなりそうだな」
「もう少し、ラクに考えてもよさそうだな」
「一社だけがすべてじゃないし」
って、思えるようになって。
いったん会社から離れよう!ってなったんですよね。
職場を復帰を含めたコミュニケーションのリハビリのためにチガラボに行ったのに、会社を辞める決め手になるっていう・・・(笑)
チガラボで進む道を模索・・・
じゃあ、チガラボのスタッフになるときに退職をされて・・
そこからは、スタッフ一本っていう感じですか?
それとも、なにかやってったんですか?
スタッフもやりつつ・・・ キャリアカウンセリングも始めましたね。
どちらも、ほぼ似たぐらいの時期にスタートしました。
キャリアカウンセリング・・・
それは、なんで始められたんですか?
自己分析の中で出てきたことなんでしょうか?
そうですね。
自己分析を1か月半やったときに、「キャリアカウンセリングが合ってるっぽい」っていうのは、見えてたんですね。
人の話を聞いたりとか、そういうことが好きなんだろうなとか。
そういうのが、ある程度わかってきていて。
でも、「キャリアカウンセリング」っていう職種までは浮かんでなかったんですけど・・・
チガラボで、「休職してます」っていうことを話していて。
そうすると、「自分は今似たような状況なんですけど、話をしませんか?」みたいなことがあって。
初対面でSNSを交換してすぐの人もいれば、1か月後とか半年後とかにお声掛けをいただくことがあったんですね。
ジミーさんの状況を素直に伝えていたら、実はそれを聞いていた人の中にも同じようなものがあって、相談が来るようになった・・・
っていうことでしょうか?
そのときは相談というよりかは、「ちょっと話をしませんか?」とか。
「お茶しませんか?」みたいな感じでした。
あとは、「勇気づけられました」ってメッセージをもらうこともあったり。
実際にカフェでお茶とかしてるときに思ったのが、鬱とか休職っていうと割と世間的にはマイナスに見られがちなのものだとは思ってたんですけど・・・
逆に、
それがきっかけで話ができて、「話せてよかったです」みたいなことってあるんだ~っていうのが、僕の中で新鮮な気づきで。
で、
僕自身もそういった形で話をしてるのは、すごい楽しいというか。
お役に立てるっていうのはすごい嬉しいなっていう風に思ったので。
じゃあ、こういうことをやってみようかな?と思って・・・
ちょうど転職をしようとしていた友達がいて、その友達に一回ためしにやってみたんですね。
たぶん、うまくできたか?できてないか?で言ったらできてなかったと思うんですけど。
やってみたら、「自分はコレをやっててご機嫌でいられそうだ!」っていうのがわかったので。
じゃあ、まずはコレをやってみようかな?と思って、キャリアカウンセリングにたどり着いたっていう感じですね。
ためしにやってみたときに、どっちかっていうと・・・
「相手の反応がどうこう」っていうようりも、「自分がどう感じるか?」の方を見ていたって感じですか?
やっていて苦しくならなかったか?とか、楽しかったか?とか。
そうですね。
ためしにやらせてもらった友達には、「たぶんうまくはできないとは思うけど、やってみて自分がどう感じるのか?は試してみたい」って、正直に伝えていて。
友達に対しては、「自分の実験に協力してくれ」って言ってましたね(笑)
それで、どう感じるか?を見て、キャリアカウンセリングの道に進もう!ってなったんですね。
キャリアカウンセリングをはじめて、それからどうなっていったんですか?
順風満帆だったんですか?
順風満帆か?っていわれるとわからないですけど、僕的には楽しかったですね。
チガラボ周辺のプロジェクトとかに関わったりだとか。
他にも自分の役に立てそうなところを探してみたりだとか。
いつかは・・・・
チガラボとはちょっと違う、自分なりに社会の役に立てそうな居場所づくりみたいなのをしてみたいな~と思っていて。
それを、いろんな活動に関わりながら模索していた・・・っていう感じですかね。
模索する中で見つけた、ジミーさんなりの『社会に役立てそうな居場所づくり』
自分が役立てそうなことをしてみたり、プロジェクトに関わったりしていって・・・
なにかジミーさんなりに「コレだ!」と思ったりしたものはあったんですか?
今の活動と、どんな風につながっていくのでしょうか?
今とどのようにつながってくるのか?というと、 『とまり木(ジミーさんが店主のシェア本屋)』ができた話になってくるんですけれども。
キャリアカウンセリングをやっていて、思うことがあったんですよね・・・
ひとつは、『カウンセリングを受けるということのハードルが高い』こと。
申し込んでくださった方から、「すごい勇気を出して申し込みました」みたいな話がよくあったりして。
カウンセリングを受けることに対する心理的ハードルが高いんだな、と。
もうひとつは、『カウンセリングを受けること自体にダメージを感じる人がいる』ということ。
カウンセリングを受けた方から、『「自分はカウンセリングを受けなければならない人間になってしまったんだ」っていうダメージを受ける』という話を聞いて。
カウンセリングを受けて、話を聞いてもらってスッキリした!っていうのもありつつも・・・
「他の人は大丈夫なのに、自分は大丈夫じゃなかった」と感じてしまう。
同じ職場で同じように仕事をしてるのに、同僚は今も仕事をしてる。だけど自分はそうじゃない。
カウンセリングを受けなければならない人間になってしまった自分は、ダメな人間なんじゃないか?
・・・そんな風に考えてしまうっていう。
もちろん、そうじゃない方もいらっしゃいますけど・・・
そんな話を聞いていて、僕なりに思うことがあったんですよね。
カウンセリングを受けに来てくれる方は、その時点で悩みが深刻で。
・・・だから、もっと手前のところで。
深刻になる前に話を聞いてもらえる場所があったり、そういう人がいたりしたら?
朝起きてから夜寝るまでの間に「今日一言もコトバを発しなかったなぁ~」ではなくて。
なんかちょっと話せる時間があるだけで、そんなに深刻にはならなかったんじゃないかな?と思ったんですよね。
なので、 カウンセリング未満の。
気軽に行けて、話ができるような居場所を。
朝起きてから夜寝るまでの生活圏内に作りたいな、って思ったのが『とまり木』のスタートです。
悩みが深刻にならなくていいような居場所づくりをしたくて、『とまり木』の活動に至ったんですね。
究極的にいってしまうと、別に本屋さんじゃなくてもよかったんですよね。
ケンさん(チガラボ代表)と話してるときに、「言葉にできないモヤモヤがあるときにジミーちゃんならどこに行くの?」って聞かれて。
そのときに考えたら・・・ 会社帰りに。
茅ケ崎駅で電車を降りた後に、意味もなく本屋に寄ってたんですね。
別に本を買うわけじゃないんだけれども。 本屋に寄るだけで気持ちがラクになるっていうのがたしかにあったな~っていうのを思い出して。
・・・そこで初めて本とつながったんですよね。
それで今の『とまり木』のカタチというか、「本屋さんをベースに話ができる場」を作ろうと思ったんですね。
そうですね。
そんな感じで本とくっつけようと思ってたところで、シェア本屋さんの話を聞いて、実際に見に行ってみて。
いろんな人が本棚をもっていると、その本棚を持ってる人の生き方とか、脳内みたいなのが垣間見える。
本棚をみるだけで、「こんな感じの生き方の人なのかな?」っていうのが見えてくる。
本棚を見ながら、自分と境遇が似てるかもしれない・・・とか。
自分を選びそうな本が、この人の本棚には並んでるな~とか。
そういう感じの本屋・・・シェア本屋だったら、自分のことも話やすいかな?と。
「キャリア相談室カフェ」とかにしてしまうと、カウンセリングを受けるのと同じくらいハードルが高くなってしまうので(笑)
本屋さんならフラッと入れるし、そこでちょっと本を読んだり・・・
本をきっかけに人と話してみたら、前向きになったり、視野が広がったりして、お店を出る・・・
そんな感じになるんじゃないか?と。
そういう変化を起こせそうだなって思ったので、『カウンセリング未満の気軽にフラッと来れる居場所づくり』は、シェア本屋にしよう!ってなりました。
『とまり木』は、今チガラボでやってますけど。
ホントにふらっと来れるというか。
私はけっこう、「今日はこういう目的があるから!」みたいな感じで目的ありきで行動するタイプなんですけど。
『とまり木』は、そんな明確な理由がなくてもいいというか。
ただ来て、誰かと話して帰っていったりとか。
無言で本を読んでるだけとか。
そういうのいいな!と思ってます。
チガラボでやってると、ビルの5Fにあるっていうのもあって、まだまだ一般の方には来づらいのかなぁとは思っていて。
僕個人やチガラボのSNSで発信はしていますが、「存在を知ってもらいづらい」という課題もあります。
まだまだフラッと入れる場所には近づいてないなぁと思っているので、本物件は1Fとか外から見える場所がいいかなぁ~と。
あと、ちょっとした飲み物もあった方がいいでしょうし。
なので、
立ち寄りやすいように「街の本屋さん」に近づけていったり、カフェっぽい感じに近づけていく方がいいかもしれないとは感じていますね。
そもそもカウンセリングを必要とするまで深刻にならない、街や社会・組織になったらいい
もし、かつてのジミーさんのような方がいたとして。
ウツになったとき、ウツになる前の
「気持ち悪くても会社に行かなきゃいけない」
「なんかモヤモヤしてるんだけれど・・・」
っていう人に対して、
なにかアドバイスとか。
声を掛けられるとしたら、どんなことがありますか?
なんだろう・・・難しいですね・・・
「ぜひ『とまり木』に来てください!」っていう感じになってしまうんですけれども。
僕はたぶん、周りに気づいてもらったっていうのがすごい大きいので。
妻が脳神経外科に連れていってくれなければ、その先どうなっていたのかわからないですし。
わりと傷が浅いうちに連れていってもらったっていうところがあるので、そんなに重度のものではなかったと思うんですよね。
自分からお医者さんに行ったりとか。
なにか行動ができたか?っていうと、できてないと思うんですよね。
だから、かつての自分のような方・・・
そういう状況の方に対して何かっていうのは、なかなか難しいんですけれども。
そういうことに気づけるような街だったり、社会だったり、組織だったらいいのかなぁとは思っていて。
キャリアカウンセリングをやりながら、こう言うのもなんなんですが・・・
カウンセリングは、悩みがある方が多いから増えてるとは思うし、深刻になってる人には必要だと思うんですけれども。
広がっていく職業というよりかは、なくなっていく職業の方が、人間にとって健全なんじゃないかなぁ~という風に思っていて(笑)
「なくなっていった方がいい」といっても、ゼロにしろという話ではなくて。
少ない方が、それだけみんな元気に前向きに生きてる人が多いっていうことだとは思っているので、そんな社会になっていくように・・・
カウンセリングじゃなくても人と話せるような。
つながれるような居場所が、街のあちこちにあったらいいなぁ~と思ってます。
『とまり木』だと、本に興味関心がある人が来やすいと思うので、他の分野でもそういう居場所があったりとか。
ダメージを受けない社会っていうのは、たぶん難しいと思うし、無理だと思います。
それだと逆に挑戦がなかったりとかするし、完全に守られているっていうのも、それはそれで不健全な気がするんで。
ちょっとダメージを受けたときに、そこから整理できるような場所が街に増えていったらいいなぁと思ってます。
そんなことを考えてますね。
そもそも身体や心が悲鳴を上げてしまう前に、フラッと立ち寄れる居場所があれば・・・
人と話をしたり、自分のことを整理したり、視野が広がったりする場所があれば・・・
と、いうことですね。
その第一歩として、『とまり木』がさらに発展していくのが楽しみです!
ジミーさん、ありがとうございました!
お話を聞かせてくれたジミーさんの情報
ジミーさん(大西 裕太) facebook
ジミーさんが店主の「シェア本屋とまり木」は、チガラボメンバーでなくても、誰でも来店可能です♪
とまり木のOPEN日などの情報は、こちらのfacebookページにてご確認いただけます↓
とまり木が開催しているイベントは、チガラボのイベントページより閲覧・お申込みいただけます↓
【このインタビューをした人】
4児の母。セラピスト。
子どもの不登校を通して「どんな生き方でもOK!」と思えるようになり、生きるのがラクになる。
いろんな生き方を発信することで「こんな生き方をしてもいいんだ!」と視野が広がり、
【周りの目を気にする窮屈な生き方から外れ、自分らしく生きる人】が増えたらいいなぁという想いでインタビュー活動をしています。